P3回 損益分岐店売上は簡単に計算できる。

設例2:設例1の文房具店の本年度損益計算書実績から以下の数字を算出してください 。

問1:損益分岐点売上:
売上がいくらまでダウンしても黒字のままでであり、それ以下なら赤字であるか? 

問2:損益分岐点売上個数:
100個の売上個数が何個までなら黒字で、それ以下なら赤字であるか?

問3.:損益分岐点比:
現状の売上を100%とした場合、何%までなら利益黒字であるか?

問4:経営安全率:
現状の売上を100%とした場合、何%ダウンしても黒字であるか?

損益分岐点とは、利益も損失もない状態 すなわち、利益(G)=0の状態
ストラック図で考えてください。、
 G+F=MQのうち Gがゼロ
 よって
 F(固定費)とMQ(粗付加価値)が等しくなる売上が損益分岐点売上(BEP売上)
BEP売上を、売上単価(P)で割れば、BEP個数。

損益分岐点比率は、現状売上とBEP売上の比率
安全余裕率は、損益分岐点比率の逆数。

回答:
損益分岐点売上=2400÷30%= 8000 円
損益分岐売上個数=2400÷30円= 80 個
損益分岐点比率=8000÷10000= 80%
経営安全率=(10000-8000)÷10000= 20%

会計の教科書や解説書には、複雑な式が並べられ 損益分岐点の公式を覚え使いこなさなければなりませんが、損益分岐点とは何かさえ理解しておけば図示すれば簡単に算出可能です。
であるし、本質と作業目的(税務計算ではありません。経営に生かす・・・)さえ把握しておけば様々な応用(実務においては教科書通りの事象は、ほぼありません。)可能です。是非、ストラック図を理解し使いこなしていただきたい。
 ・損益分岐点売上とは利益がゼロとなり、固定費(F)と粗付加価値(MQ)が等しくなる。
 ・損益分岐点売上個数は、損益分岐点売上(BEP売上)を売価(p )で割ったもの。別の計算方法 
  として 損気分岐点の粗付加価値(MQ)÷粗利(M)=BEP売上個数

 ・損益分岐点売上比率 及び経営安全率は 現状売上を起点として 何%がBEP売上で、
  何%の経営的余裕があるかをみるものです。

ストラック図をフル活用して、自社の損益構造は現状どのようになっているのか?計画策定時(特に中長期計画)において、自社の損益構造をどのような方向性に変えていくのかが経営者の意思とリーダーシップにかかっているといえます。

次回には、損益分岐点売上、経営安全率の判定基準及び活用等の理論を説明します。

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